田中拓馬アート展覧会サバイバルマッチについての抱負

今回肘を痛めながら、1週間で描き上げた作品が本展覧会の代表となる作品です。162cm✖️388cmの作品です。人の等身大くらいの高さで、横4メートルくらいの幅になります。

もともと、ゴーギャンがタヒチで生死を彷徨いながら描き現在ボストン美術館に収蔵されている作品、「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこにいくのか」を意識して描き始めた作品になります。

ゴーギャン作 139✖️374.6cm我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへいくのか

こちらの作品は禁断の果実を取ると思われる中心の人物を中心に、右は幼児から始まり、時系列的に左へと進み死を恐る老人までを描いていて、我々の存在そのものを問うゴーギャンの最高傑作というに相応しい作品です。

近親者を亡くしたり、経済的試練の中、描いたと言われています。

僕自身はこれに迫るような作品を描きたいと以前から考えていましたが、なかなか達成するには至りませんでした。なぜなならこの作品は、印象が強すぎてどうしてもこの作品に引っ張られて、これと違う作品を描くのは困難だからです。

2009年の時も美術学校で岡崎乾二郎ゼミの際もこれに関連した巨大な作品に挑戦しましたが、消化不良に終わりました。

今回はあるきっかけを得て、学生時代に興味を持った立花隆さんの文明と崩壊をテーマを作品化したい、更には現在的な問題である富の偏在をフィルターとして通して、旧約聖書の禁断の果実をつなげて描くということにしました。また、横長の構図を生かして、自分の尊敬する画家のマティスの初期作、「ダンス」を組み合わせることにより、作品化できました。

マティス ダンス習作より

ぜひ6月8、9日スタジオにいらしてください。マイアミのギャラリーオーナーのエドアドロにも見せましたが、こちらは珍しく激賞された作品になります。他にも小さい作品もありますので、ぜひいらして下さい。